「採用ページを作ったのに応募につながらない」という相談の多くは、ページの有無ではなく書き方に原因があります。医療機関や介護施設の採用ページは、求人票と同じ調子で施設の都合を並べただけになっているケースが少なくありません。この記事では、医療・介護分野の採用ページに載せるべき要素の型と、求職者に伝わる書き方のコツを、実践的に整理してお伝えします。

採用ページの書き方ひとつで、医療・介護施設の応募は変わります

同じ情報量でも、書き方次第で求職者の受け取り方は大きく変わります。まずは、採用ページに載せるべき要素を型として押さえておきましょう。

採用ページに載せるべき7つの要素

医療・介護施設の採用ページには、次の要素をひととおり揃えておくことをおすすめします。

要素 内容の例
仕事内容の具体化 「看護業務」ではなく、対応する疾患や利用者層、1件あたりの訪問時間まで書く
1日の流れ 出勤から退勤までの時間割を、朝礼・訪問・記録などの単位で示す
教育・研修 新人教育の期間、プリセプター制度の有無、資格取得支援の内容
職場の雰囲気・スタッフの声 実際に働くスタッフのコメントを、施設側の言葉ではなく本人の言葉で
数字で見る職場 平均年齢、勤続年数、有給消化率など、事実として提示できる数値
よくある質問 ブランクがある方、未経験者、オンコールへの不安への回答
応募方法 応募から面接、内定までの流れと連絡手段

この7つがそろっているだけで、求人票だけでは伝わらない「働くイメージ」を求職者に渡せる可能性が高まります。

求職者目線の文章に変える書き方のコツ

要素がそろっていても、文章が施設主語のままだと、求職者には他人事として読まれてしまいます。ポイントは、主語を「施設」から「求職者」に置き換えることです。

  • 施設主語:「当施設はアットホームな雰囲気です」
  • 求職者主語:「入職1年目のスタッフも、わからないことをその場で先輩に聞ける雰囲気です」

  • 施設主語:「教育体制が充実しています」

  • 求職者主語:「入職後3か月は先輩と2人1組で訪問し、1人で対応するタイミングは本人と相談しながら決めます」

「アットホーム」「充実した研修」といった抽象語は、施設ごとの違いが伝わらないうえ、求職者にとっては具体像を描きにくい言葉です。誰が、いつ、どのように関わるのかという具体的な場面に置き換えることで、初めて自分ごととして読んでもらえます。

私は作業療法士として現場で働きながら、採用側として求人にも関わってきました。面接の場で「ページのどこが決め手になったか」を尋ねると、条件面より先に「1日の流れやスタッフの写真を見て、働く自分を想像できた」という答えが返ってくることが多くありました。文章の主語を変えるだけでも、求職者が受け取る印象は変わってきます。

写真がなければ、採用ページの説得力は半減します

文章をどれだけ丁寧に書いても、写真がなければ職場の実像は伝わりにくいものです。スタッフの表情、実際の作業場面、休憩スペースなど、日常の一コマを写した写真があるだけで、ページ全体の信頼感は変わってきます。パンフレット用の整った写真だけでなく、自然な表情の写真を交ぜることも有効です。写真の撮影・掲載にあたっては、スタッフ本人の同意を得たうえで進めてください。

書いてはいけない誇張表現

採用ページの反応を良くしたいという思いから、実態より良く見せる表現に寄ってしまうことがあります。ただし、実態と乖離した表現は、入職後のギャップにつながり、早期離職の原因になりかねません。

  • 実際より緩やかな勤務実態を示すような書き方
  • 教育体制について、実施されていない内容をあるかのように書くこと
  • 「必ず定着します」「誰でも活躍できます」といった断定的な表現

採用ページは、応募を増やすためだけでなく、入職後のミスマッチを防ぐための情報でもあります。良い面だけでなく、正直な情報を積み重ねる姿勢が、結果的に長く働いてくれる人材との出会いにつながる可能性があります。

まとめ|書き方を変えるだけで採用ページの伝わり方は変わります

採用ページの書き方について、載せるべき要素の型と、求職者目線への文章の変換、写真の役割、避けるべき誇張表現を整理してきました。

  • 仕事内容の具体化、1日の流れ、教育・研修、スタッフの声、数字、よくある質問、応募方法の7要素を揃える
  • 施設主語ではなく求職者主語で書き、抽象語は具体的な場面に置き換える
  • 写真がなければ職場の実像は伝わりにくい
  • 実態と乖離した誇張表現は、入職後のギャップと早期離職につながる可能性がある

なお、そもそも応募数そのものが伸び悩んでいる場合は、書き方以前の課題があることも考えられます。介護職の応募が来ない理由もあわせてご確認ください。

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作業療法士として20年以上、医療介護の現場を歩いた専門家が、貴施設のホームページを拝見し、改善ポイントを3つに絞ってお伝えします。契約義務はありません。

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佐伯 昭宏
作業療法士 / BIND THREE 代表

作業療法士として20年以上、病院・介護施設の現場に携わる。現場経験とWeb制作の両面から、医療・介護施設の「伝わるWeb」づくりを支援。採用代行・人材紹介ではなく、Web上の情報整理・改善に特化。

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