「開業にあわせてホームページを作りたい」「10年前に作ったきり、内容が古くなっている」。クリニックの院長先生や事務長さまから、こうしたご相談をよくいただきます。

クリニックのホームページの作り方で押さえておきたいのは、デザインの見栄えよりも先に、患者さまが知りたい情報を迷わず届けられる構成になっているか、そして医療広告ガイドラインに沿った表現になっているかという2点です。

この記事では、クリニックのホームページの作り方について、必要なページ構成・医療広告ガイドラインへの配慮・費用の目安・よくある失敗の順に、医療介護の現場を20年以上歩いてきた作業療法士の視点で解説します。

クリニックのホームページに欠かせない4つのページ構成

クリニックのホームページで患者さまが探しているのは、来院するかどうかを判断するための情報です。最低限そろえたいのは、次の4つのページです。

ページ ポイント
1. 診療案内 診療科目・対応疾患・保険適用の有無を具体的に
2. 医師紹介 経歴・専門分野・人柄が伝わる写真とコメント
3. アクセス 最寄り駅からの道順、駐車場の有無、地図
4. 予約導線 Web予約・電話予約の両方をわかりやすく配置

特につまずきやすいのが予約導線です。「診療時間はホームページに書いてあるのに、予約方法がどこにあるのか分からない」というサイトは少なくありません。トップページから迷わずたどり着けるかどうかを、一度ご自身のスマホで確認してみてください。

また、医師紹介ページは新規患者さまの来院動機に直結します。私自身、病院や施設で働くなかで、患者さまやご家族が「この先生は自分の症状を診てくれるのだろうか」を事前に調べてから来院を決める場面を数多く見てきました。経歴だけでなく、診療への考え方が伝わる一言があると、初診への不安は和らぐものです。

クリニックのホームページ作りで欠かせない医療広告ガイドラインへの配慮

一般的な業種のホームページと大きく異なるのが、医療広告ガイドラインへの配慮が前提になるという点です。

クリニックのホームページは、医療法上「広告」とみなされる場合があり、次のような表現は制限されています。

  • 治療効果を保証する表現(例:「必ず治ります」「確実に改善します」)
  • 他院と比較して優良性をうたう表現(例:「地域No.1」)
  • 誇大な表現(例:「劇的に改善」「奇跡の治療」)

制作会社に依頼する場合も、この点を理解していない会社に発注すると、公開後に表現の見直しを求められるケースがあります。医療広告ガイドラインの詳しい内容は、医療広告ガイドラインとホームページの注意点でまとめていますので、あわせてご確認ください。

クリニックホームページの作り方は3通り|費用の目安

作り方は、大きく3つに分かれます。

1. 無料ツールで自作する

JimdoやWixなどの無料ツールを使えば、費用をかけずに開設できます。ただし、医療広告ガイドラインの知識がないまま文章を作ってしまうと、意図せず表現の問題を抱えてしまう可能性がある点には注意が必要です。

2. 制作会社に依頼する

制作会社に依頼する場合の初期費用は、ページ数や医師紹介の取材有無によって幅がありますが、一般的には数十万円程度が目安とされています。加えて、サーバー・保守費用として月額数千円〜数万円程度がかかるのが一般的です。

依頼先を選ぶ際は、医療・介護分野の表現ルールを理解しているかどうかを確認することが、後々の手戻りを避けるポイントになります。

3. 既存サイトを部分的に改善する

すでにホームページがある場合は、全面リニューアルではなく、予約導線の追加や医師紹介の更新だけで済むことも少なくありません。「全部作り直すと高額になりそう」と迷っているなら、まず現状のどこに課題があるのかを整理してもらうところから始めるのがおすすめです。

よくある3つの失敗

これまで多くのクリニックのサイトを拝見してきたなかで、特によく見かける失敗が3つあります。

失敗1. スマホで見づらい

患者さまの多くはスマホで検索してから来院を決めます。パソコンでは問題なく見えても、スマホで文字が小さい、表示が崩れるサイトは、それだけで離脱されてしまう可能性があります。

失敗2. 情報が古いまま

「休診日のお知らせが去年のまま」「医師紹介の情報が更新されていない」といった状態は、患者さまに「今もきちんと運営されているのだろうか」という不安を与えます。診療時間や休診日など、変わりやすい情報こそこまめな更新が欠かせません。

失敗3. 予約導線が分かりにくい

診療案内は充実しているのに、予約方法がどこにも見当たらない、電話番号しか書かれていない、というケースもよく見かけます。Web予約に対応していない場合でも、電話予約の受付時間だけは目立つ場所に明記しておきたいところです。

まとめ|クリニックのホームページ作りはまず現状整理から

クリニックのホームページの作り方について、必要なページ構成・医療広告ガイドラインへの配慮・費用の目安・よくある失敗を見てきました。

  • 最低限そろえたいのは、診療案内・医師紹介・アクセス・予約導線の4ページ
  • 医療広告ガイドラインへの配慮は、一般業種にはない特有の注意点
  • 作り方は自作・外注・部分改善の3通り。既存サイトの改善で足りることも多い
  • スマホ対応・情報の更新・予約導線は特につまずきやすいポイント

とはいえ、「自院のホームページに何が足りないのか」を自分で判断するのは、なかなか難しいものです。

まずは、無料のWeb診断から。

作業療法士として20年以上、医療介護の現場を歩いた専門家が、貴施設のホームページを拝見し、改善ポイントを3つに絞ってお伝えします。契約義務はありません。

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佐伯 昭宏
作業療法士 / BIND THREE 代表

作業療法士として20年以上、病院・介護施設の現場に携わる。現場経験とWeb制作の両面から、医療・介護施設の「伝わるWeb」づくりを支援。採用代行・人材紹介ではなく、Web上の情報整理・改善に特化。

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