「うちもそろそろホームページを作ったほうがいいのだろうか」。訪問看護ステーションの管理者さまから、よくいただくご相談です。

結論からお伝えすると、訪問看護のホームページで大切なのは、デザインの派手さではなく、「利用者のご家族」「ケアマネジャー」「求職者」という3人の読み手に、必要な情報がきちんと届くことです。

この記事では、訪問看護ステーションのホームページの作り方を、載せるべき情報・費用の目安・よくある失敗の順に、医療介護の現場を20年以上歩いてきた作業療法士の視点で解説します。

訪問看護にホームページが必要な理由

「うちは紹介だけで回っているから、ホームページはいらない」という声もあります。実際、依頼の多くはケアマネジャーや病院の連携室からの紹介です。

それでも、ホームページの役割は年々大きくなっています。理由はシンプルで、紹介する側も、される側も、連絡する前に検索して確認するからです。

  • ご家族は「事業所名」で検索し、どんな人が来てくれるのかを確認してから電話します
  • ケアマネジャーは、対応エリアや営業時間、精神科対応の可否などを事前に調べます
  • 求職者は、応募する前に職場の雰囲気や働き方を必ずチェックします

このとき、ホームページがない、あるいは情報が古いままだと、検索した相手は判断材料を得られません。せっかくの紹介や求人応募が、連絡の一歩手前で止まってしまう可能性があるのです。

私自身、作業療法士として病院や施設で働くなかで、ご家族が「ここに頼んでいいのか」を丁寧に調べてから連絡してくる場面を何度も見てきました。ホームページは営業ツールである前に、相手の不安を減らすための情報提供の場だと考えるのが出発点です。

載せるべき7つの基本情報

訪問看護のホームページに最低限そろえたい情報は、次の7つです。

項目 ポイント
1. 事業所の基本情報 名称・住所・電話番号・営業時間・指定番号
2. 対応エリア 市区町村名で具体的に。地図があるとより親切
3. サービス内容 医療保険・介護保険の別、精神科・小児・ターミナル対応の可否
4. 利用までの流れ 相談→契約→初回訪問のステップを図解
5. スタッフ紹介 職種構成と人柄が伝わる紹介文・写真
6. 料金の目安 保険適用の考え方と自己負担のイメージ
7. 問い合わせ導線 電話とフォームの両方。受付時間を明記

特に見落とされがちなのが対応エリアと対応可否の明記です。ケアマネジャーがケアプランに組み込むかどうかを判断する際、真っ先に確認するのがこの2つです。「まずは電話で聞いてください」では、忙しいケアマネジャーの候補から外れてしまうことがあります。

また、スタッフ紹介は採用にも直結する重要なページです。求職者は「どんな人と働くのか」を何より知りたがっています。顔写真が難しければ、後ろ姿や訪問風景の写真、一人ひとりの一言コメントだけでも印象は大きく変わります。

作り方は3通り|費用と手間の目安

ホームページの作り方は、大きく3つに分かれます。

1. 無料ツールで自作する(0円〜)

JimdoやWixなどの無料ツールを使えば、費用をかけずに開設できます。ただし、テンプレート選びや文章づくりに管理者さまの時間が取られること、独自ドメインや広告非表示には結局月額費用がかかることは知っておきたいところです。

2. 制作会社に依頼する(20万〜80万円程度)

一般的な制作会社に依頼した場合の初期費用は、ページ数や取材の有無にもよりますが20万〜80万円程度が目安です。加えて、サーバー・保守費用として月額5,000円〜2万円程度がかかるのが一般的です。

注意したいのは、医療・介護の表現ルールを理解している会社かどうかです。医療・介護の分野では、効果を保証するような誇大な表現は法令や広告ガイドラインの観点から問題になり得ます。一般業種と同じ感覚でキャッチコピーを作られてしまい、後から修正に追われるケースもあります。

3. 既存サイトを部分的に改善する

すでにホームページがある場合は、ゼロから作り直すのではなく、足りないページの追加や情報の更新だけで済むことも少なくありません。「全部リニューアルで100万円」と言われて迷っているなら、まず現状の課題を整理してもらうのがおすすめです。

よくある3つの失敗

これまで多くの訪問看護ステーションのサイトを拝見してきたなかで、特によく見かける失敗が3つあります。

失敗1. スマホで見づらい

ご家族もケアマネジャーも、多くはスマホで検索します。パソコンでは綺麗でも、スマホで文字が小さい・表示が崩れるサイトは、それだけで読むのをやめられてしまいます。まずご自身のスマホで自社サイトを開いてみてください。

失敗2. 更新が止まっている

「お知らせが2年前で止まっている」サイトは、閲覧者に「今も運営しているのだろうか」という不安を与えます。頻繁な更新が難しければ、更新日が目立たない構成にする、営業日・体制など変わらない情報を軸にする、といった設計の工夫で対処できます。

失敗3. 採用情報が求人票の転載だけ

給与と勤務時間だけの採用ページでは、求人サイトとの違いが出せません。教育体制、オンコールの実際、子育て中のスタッフの働き方など、求人票には書けない「働くイメージ」こそ、自社ホームページで伝えられる情報です。

まとめ|まずは「誰に何を伝えるか」の整理から

訪問看護ステーションのホームページの作り方について、必要な情報・費用・失敗例を見てきました。

  • 読み手は「ご家族・ケアマネジャー・求職者」の3人
  • まずは7つの基本情報をそろえることが最優先
  • 作り方は自作・外注・部分改善の3通り。既存サイトの改善で足りることも多い
  • スマホ対応・更新・採用情報は特につまずきやすいポイント

制作にかかる費用の目安については、訪問看護ステーションのホームページ制作費用の目安で内訳を整理していますので、あわせてご覧ください。

とはいえ、「自分のステーションのサイトに何が足りないのか」を自分で判断するのは、なかなか難しいものです。

まずは、無料のWeb診断から。

作業療法士として20年以上、医療介護の現場を歩いた専門家が、貴施設のホームページを拝見し、改善ポイントを3つに絞ってお伝えします。契約義務はありません。

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佐伯 昭宏
作業療法士 / BIND THREE 代表

作業療法士として20年以上、病院・介護施設の現場に携わる。現場経験とWeb制作の両面から、医療・介護施設の「伝わるWeb」づくりを支援。採用代行・人材紹介ではなく、Web上の情報整理・改善に特化。

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